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【受給条件チェック】社会保険給付金の対象者は?公務員や自己都合退職も解説

退職を考えているけれど、その後の生活が不安という方は多いのではないでしょうか。実は、会社を辞めた後も一定の条件を満たせば社会保険給付金を受け取ることができます。

この記事では、社会保険給付金の受給条件や対象者について詳しく解説します。自己都合退職でも受け取れるのか、公務員は対象になるのか、うつ病などの精神疾患がある場合はどうなるのかなど、気になる疑問にもお答えします。

受給条件をしっかり理解して、あなたが対象者に当てはまるかチェックしてみましょう。正しい知識を持つことで、退職後の生活設計がより具体的になります。

目次

社会保険給付金制度とは?条件と対象者の基本を理解しよう

社会保険給付金制度は、働いていた人が病気やケガで働けなくなったときに受け取れる公的な支援制度です。この制度を正しく理解することで、退職後の生活を安定させることができます。

社会保険給付金制度の仕組み

「傷病手当金(健康保険)」と「基本手当(雇用保険)」は別制度であり、「社会保険給付金制度」という一つの公式制度があるわけではありません。会社員として働いていた方が、心身の不調で働けなくなった場合に利用できる制度です。

傷病手当金の支給期間は最長1年6か月ですが、基本手当の所定給付日数は離職理由・加入期間・年齢等で異なります。この仕組みを活用することで、退職後も安定した収入を確保しながら療養に専念できます。

多くの人が知らないまま退職してしまい、受け取れるはずの給付金を逃してしまっているのが現状です。制度を正しく理解することで、経済的な不安を軽減できます。

ただし、この制度を利用するには一定の条件があり、誰でも受け取れるわけではありません。後ほど詳しく説明する条件を満たしているかどうかを確認することが重要です。

傷病手当金と失業保険の違い

傷病手当金は健康保険から支給される給付金で、病気やケガで働けない期間に受け取れます。一方、失業保険は雇用保険から支給され、仕事を探している期間に受け取れる給付金です。

傷病手当金は在職中でも退職後でも受け取ることができますが、失業保険は退職後にしか受け取れません。また、傷病手当金は「働けない状態」であることが条件ですが、失業保険は「働ける状態で仕事を探している」ことが条件になります。

社会保険給付金制度では、まず傷病手当金を受給して療養し、体調が回復してから失業保険に切り替えるという流れが一般的です。この順序を守ることで、受給期間を最大限に活用できます。

それぞれの給付金には支給条件や支給額の計算方法が異なるため、自分の状況に合わせて適切に活用することが大切です。専門家のサポートを受けることで、より確実に受給できる可能性が高まります。

受給できる金額の目安

傷病手当金の支給額は、おおよそ給料の3分の2程度が目安となります。正確には、標準報酬月額を30で割った金額の3分の2が1日あたりの支給額です。

例えば、月給が30万円の場合、1日あたり約6,600円、月額で約20万円程度を受け取ることができます。失業保険についても、退職前の給料の50%から80%程度が支給されるのが一般的です。

受給できる総額は個人の給料や加入期間によって異なりますが、多くの場合で数百万円規模の給付金を受け取ることが可能です。この金額は、療養期間中の生活を支える重要な収入源となります。

ただし、受給額は前年の収入や加入状況によって変動するため、具体的な金額を知りたい場合は、加入している健康保険組合や社会保険労務士に相談することをおすすめします。

受給期間はどのくらい?

傷病手当金の受給期間は最長で1年6ヶ月です。この期間は、支給開始日から計算されます。途中で出勤した日があっても、その期間も含めて1年6ヶ月が上限となります。

失業保険の受給期間は、雇用保険の加入期間や退職理由によって異なります。一般的な自己都合退職の場合は90日から150日程度、特定理由離職者や会社都合退職の場合はさらに長い期間受給できることがあります。

傷病手当金と失業保険を組み合わせることで、合計で1年半から2年程度の期間にわたって給付金を受け取ることができます。この期間を有効活用して、しっかりと療養することが重要です。

受給期間中は定期的に医師の診察を受けたり、必要な書類を提出したりする必要があります。期間を最大限に活用するためには、手続きを適切に行うことが欠かせません。

社会保険給付金の受給条件を詳しくチェック

社会保険給付金を受け取るためには、いくつかの条件を満たす必要があります。ここでは、受給に必要な条件について一つずつ詳しく見ていきましょう。

健康保険に加入していること

傷病手当金を受け取るには、健康保険に加入していることが絶対条件です。会社員の方であれば、ほとんどの場合、協会けんぽや健康保険組合に加入しているはずです。

国民健康保険には傷病手当金の制度がないため、個人事業主やフリーランスの方は基本的に対象外となります。ただし、新型コロナウイルス感染症の影響で一時的に国民健康保険でも傷病手当金が支給された例外的なケースもありました。

健康保険の加入状況は、健康保険証を見れば確認できます。保険者が「協会けんぽ」や「○○健康保険組合」となっていれば、傷病手当金の対象となる健康保険に加入していることになります。

任意継続被保険者には、原則として傷病手当金・出産手当金は支給されません。

ただし、退職時点で傷病手当金を受給中(または受給できる状態)で、かつ退職日まで継続して1年以上の被保険者期間がある等の要件を満たす場合は、「資格喪失後の継続給付」として受けられることがあります。

雇用保険に加入していること

失業保険を受け取るためには、雇用保険に一定期間加入している必要があります。一般的には、退職前の2年間で12ヶ月以上の被保険者期間が必要です。

被保険者期間とは、雇用保険に加入していた期間のうち、賃金支払いの基礎となった日数が11日以上ある月、または80時間以上働いた月のことを指します。アルバイトやパートの方でも、これらの条件を満たしていれば対象となります。

雇用保険の加入状況は、給料明細で雇用保険料が天引きされているかどうかで確認できます。また、退職時に会社から発行される離職票にも記載されています。

特定理由離職者や会社都合退職の場合は、退職前の1年間で6ヶ月以上の被保険者期間があれば受給できるケースもあります。自分の状況に当てはまるか確認してみましょう。

退職前に一定期間働いていること

傷病手当金を受け取るには、退職日まで継続して1年以上健康保険に加入していることが望ましいです。この期間が短いと、退職後に傷病手当金を受け取れない場合があります。

ただし、在職中から傷病手当金を受給していた場合は、退職後も引き続き受給できる可能性があります。退職日に出勤してしまうと受給資格を失うケースもあるため、注意が必要です。

失業保険についても、前述のとおり一定期間の雇用保険加入が必要です。短期間の雇用だった場合は、受給できない可能性があります。

転職を繰り返している方や、勤続年数が短い方は、自分の加入期間をしっかり確認しておくことが重要です。不明な点があれば、ハローワークや健康保険組合に問い合わせてみましょう。

医師の診断書があること

傷病手当金を申請するには、医師による診断書が必須です。この診断書には、病名や労務不能である旨が明記されている必要があります。

診断書は、かかりつけの医師や専門医に依頼して作成してもらいます。傷病手当金の申請には専用の申請書があり、その中に医師が記入する欄が設けられています。

診断書の内容は、給付金の受給可否を左右する重要な書類です。病状や治療の必要性、労務不能期間などが具体的に記載されていることが求められます。

定期的に診断書を更新する必要があるため、継続的に医療機関を受診することが大切です。診断書の発行には費用がかかる場合もありますが、給付金を受け取るためには必要な経費と考えましょう。

労務不能と認められること

労務不能とは、病気やケガのために仕事ができない状態を指します。これは医師が判断するもので、自己申告だけでは認められません。

労務不能の判断基準は、今まで従事していた仕事ができないかどうかです。例えば、デスクワークをしていた方が、腰痛で座っての作業が困難な場合などが該当します。

精神疾患の場合も、医師が労務不能と判断すれば傷病手当金の対象となります。うつ病や適応障害などで通勤や業務遂行が困難な状態であれば、労務不能と認められる可能性があります。

ただし、休職中にアルバイトをしたり、SNSで活発に活動していたりすると、労務不能ではないと判断される可能性があります。給付金を受給している期間は、療養に専念することが大切です。

社会保険給付金の対象者になれるのはどんな人?

社会保険給付金の対象者には、いくつかの共通した特徴があります。ここでは、どのような人が対象者になれるのかを具体的に解説します。

会社員として働いていた人

正社員として働いていた方は、基本的に社会保険給付金の対象者になります。正社員であれば、健康保険と雇用保険の両方に加入しているケースがほとんどだからです。

契約社員や派遣社員として働いていた方も、勤務時間や契約期間によっては対象となります。週の労働時間が20時間以上で、31日以上の雇用見込みがあれば、雇用保険に加入している可能性が高いです。

パートやアルバイトの方でも、一定の条件を満たせば社会保険に加入できます。社会保険に加入していれば、正社員と同じように給付金を受け取ることができます。

ただし、日雇い労働や超短時間労働の場合は、社会保険に加入していない可能性があります。自分の雇用形態と保険加入状況を確認することが第一歩です。

社会保険に加入していた人

社会保険給付金を受け取るには、健康保険と雇用保険の両方に加入していることが理想的です。これらの保険に加入していることで、傷病手当金と失業保険の両方を活用できます。

健康保険は、会社の健康保険組合や協会けんぽに加入している必要があります。国民健康保険では傷病手当金が原則として支給されないため、注意が必要です。

雇用保険についても、加入期間が十分にあることが重要です。加入期間が短いと、失業保険の受給日数が少なくなったり、受給できなかったりする可能性があります。

自分の保険加入状況がわからない場合は、給料明細を確認するか、会社の人事部や総務部に問い合わせてみましょう。退職前に確認しておくことで、スムーズに手続きを進められます。

退職を検討している人

心身の不調で退職を考えている方こそ、社会保険給付金制度を知っておくべきです。退職後の生活に不安を感じている方にとって、この制度は大きな支えとなります。

退職を決断する前に制度を知っておくことで、より計画的に退職の準備ができます。例えば、退職前に医師の診察を受けておく、必要な書類を準備しておくなどの対策が取れます。

すでに退職してしまった方でも、条件を満たしていれば給付金を受け取れる可能性があります。ただし、退職後の申請には期限があるため、早めに行動することが重要です。

退職を考えている段階で、社会保険労務士などの専門家に相談することをおすすめします。自分の状況で受給できるかどうか、どのように手続きを進めればよいかを事前に把握できます。

心身の不調で働けない人

うつ病、適応障害、パニック障害などの精神疾患で働けない方も、社会保険給付金の対象者になります。身体的な病気だけでなく、心の病気も給付金の対象となります。

腰痛や頚椎症などの身体的な疾患で働けない方も対象です。医師が労務不能と判断すれば、幅広い疾患が給付金の対象となります。

ストレスや過労による体調不良で悩んでいる方は、まず医療機関を受診することが大切です。医師の診断を受けることで、自分の状態を客観的に把握でき、必要な支援を受けられます。

働けない状態が続いているのに我慢して働き続けると、症状が悪化する可能性があります。早めに医療機関を受診し、必要であれば給付金制度の活用を検討しましょう。

自己都合退職でも社会保険給付金は受け取れる?条件を解説

自己都合で退職した場合でも、条件を満たけば社会保険給付金を受け取ることができます。多くの人が誤解している点について、正しい情報をお伝えします。

自己都合退職でも受給可能

自己都合退職であっても、傷病手当金は受け取ることができます。退職理由が自己都合か会社都合かは、傷病手当金の支給には影響しません。

重要なのは、退職理由ではなく、健康保険に加入していたかどうか、医師が労務不能と判断したかどうかです。これらの条件を満たしていれば、自己都合退職でも問題なく受給できます。

失業保険についても、自己都合退職の場合は給付制限期間がありますが、受給自体は可能です。ただし、会社都合退職と比べると、給付開始までの期間が長くなります。

自己都合退職だからといって諦める必要はありません。条件さえ満たしていれば、誰でも平等に給付金を受け取る権利があります。

退職理由は給付金に影響しない

傷病手当金の支給条件において、退職理由は審査の対象にはなりません。会社都合でも自己都合でも、病気やケガで働けない状態であれば支給されます。

一方、失業保険については退職理由が給付開始時期や給付日数に影響します。自己都合退職の給付制限は制度改正があります。退職日が2025年4月1日以降の場合、原則として給付制限は1か月です(例外あり)。 

ただし、正当な理由のある自己都合退職の場合は、特定理由離職者として扱われ、給付制限なしで失業保険を受け取れることがあります。体調不良による退職も、状況によっては該当する可能性があります。

退職理由の記載は離職票に記載されますが、傷病手当金の申請には直接関係ありません。それぞれの給付金の条件を正しく理解することが大切です。

退職前の準備が重要

自己都合退職で給付金を確実に受け取るには、退職前の準備が非常に重要です。特に、退職前から医療機関を受診しておくことが推奨されます。

退職してから初めて医療機関を受診すると、退職と病気の因果関係が証明しにくくなる可能性があります。在職中から症状があり、治療を受けていた記録があると、申請がスムーズになります。

また、退職日の設定にも注意が必要です。退職日に出勤してしまうと、労務不能ではないと判断され、給付金を受け取れなくなる可能性があります。最後の出勤日と退職日を適切に設定しましょう。

可能であれば、退職前に専門家に相談して、スケジュールや手続きの流れを確認しておくことをおすすめします。計画的に準備することで、受給の確実性が高まります。

受給のタイミングに注意

傷病手当金と失業保険は同時に受け取ることができません。傷病手当金を受給している期間は、失業保険の受給期間に含まれない仕組みになっています。

一般的な流れとしては、まず退職前または退職直後から傷病手当金を受給し、療養に専念します。体調が回復して働ける状態になったら、失業保険の受給に切り替えるという順序です。

基本手当の受給期間は原則1年ですが、30日以上職業に就けない場合に申請すると「受給期間1年に加算できる期間は最大3年」=結果として受給期間は最長で離職日の翌日から4年以内まで延長できます。この制度を活用することで、傷病手当金の受給が終わってから失業保険を受け取ることができます。

タイミングを間違えると、受け取れる給付金の総額が減ってしまう可能性があります。それぞれの給付金の特性を理解し、最適なタイミングで申請することが重要です。

公務員は社会保険給付金制度の対象者になる?条件の違いを確認

公務員の方は民間企業の会社員とは異なる社会保障制度に加入しているため、注意が必要です。公務員特有の制度について理解しておきましょう。

公務員は制度の対象外

公務員は一般的な社会保険給付金制度の対象外です。公務員は協会けんぽや健康保険組合ではなく、共済組合に加入しているためです。

国家公務員、地方公務員、私立学校教職員などは、それぞれの共済組合に加入しています。共済組合には独自の給付制度があり、民間企業の健康保険とは仕組みが異なります。

また、公務員は雇用保険にも加入していません。そのため、失業保険を受け取ることもできません。公務員には身分保障があり、原則として失業のリスクが低いと考えられているためです。

公務員から民間企業に転職した方や、その逆のケースでは、加入している保険が変わります。自分がどの保険に加入しているかを確認することが重要です。

公務員には共済組合制度がある

公務員は共済組合という独自の社会保障制度に加入しています。共済組合は、医療保険と年金保険の機能を併せ持つ組織です。

共済組合にも、民間企業の健康保険と同様に、病気やケガで働けなくなった場合の給付制度があります。ただし、制度の詳細や条件は共済組合によって異なる場合があります。

公務員の場合、休職制度が充実していることが多く、病気休暇や休職期間中も一定の給与が支給されるケースがあります。民間企業とは異なる支援体制が整っています。

自分が加入している共済組合の制度については、所属する組織の人事担当者や共済組合の窓口に問い合わせて確認しましょう。

公務員向けの傷病手当金制度

共済組合にも傷病手当金に相当する給付制度があります。病気やケガで働けなくなった場合に、一定の給付金を受け取ることができます。

給付の条件や金額、期間などは各共済組合の規定によって異なりますが、基本的な考え方は民間企業の傷病手当金と似ています。医師の診断書が必要な点も同様です。

公務員の場合、病気休暇制度が充実しており、一定期間は給与の全額または一部が支給されることが多いです。その後、休職に移行した場合に共済組合からの給付が開始されるケースが一般的です。

具体的な制度内容は、国家公務員共済組合、地方公務員共済組合、私学共済など、所属する共済組合によって異なります。詳細は各共済組合に確認が必要です。

民間企業との違い

公務員と民間企業の会社員では、利用できる社会保障制度が根本的に異なります。最も大きな違いは、公務員には雇用保険がないことです。

民間企業の会社員は雇用保険に加入しているため、退職後に失業保険を受け取ることができます。一方、公務員は退職後に失業保険を受け取ることはできません。

ただし、公務員には民間企業にはない手厚い休職制度や退職手当制度があります。また、身分保障があるため、簡単に解雇されることはありません。

公務員から民間企業に転職する場合や、その逆の場合は、利用できる制度が大きく変わります。転職を考えている方は、それぞれの制度の違いをよく理解しておくことが大切です。

うつ病など精神疾患がある場合の社会保険給付金の条件と対象者

精神疾患による労務不能も、社会保険給付金の対象となります。うつ病などで悩んでいる方に向けて、受給条件を詳しく説明します。

うつ病でも受給対象になる

うつ病と診断された場合でも、条件を満たせば傷病手当金を受け取ることができます。精神疾患も身体疾患と同様に、傷病手当金の対象となる疾病です。

近年、職場のストレスや過労によるうつ病が増加しており、精神疾患による傷病手当金の申請は珍しくありません。医師が労務不能と判断すれば、正当な権利として給付金を受け取れます。

うつ病の場合、通勤や業務遂行が困難な状態、集中力の低下、意欲の減退などが労務不能の判断材料となります。症状の程度は個人差がありますが、医師の診断が重要です。

精神疾患は外見からはわかりにくいため、周囲の理解を得にくい場合もあります。しかし、制度上は身体疾患と全く同等に扱われますので、安心して申請してください。

精神疾患で受給するための条件

精神疾患で傷病手当金を受給するための条件は、身体疾患の場合と基本的に同じです。健康保険に加入していること、医師の診断があること、労務不能であることが必要です。

精神科や心療内科を定期的に受診し、継続的な治療を受けていることが望ましいです。通院の記録があることで、病状の継続性や治療の必要性を証明しやすくなります。

労務不能の判断は、精神科医または心療内科医が行います。かかりつけ医に、仕事を休む必要があるかどうかを相談し、診断書を作成してもらいましょう。

精神疾患の場合、症状に波があることも珍しくありません。良い時と悪い時があっても、全体として労務不能であれば給付の対象となります。医師とよく相談して、適切な診断を受けることが大切です。

必要な診断書の内容

精神疾患の場合の診断書には、病名、症状、労務不能である期間などが明記される必要があります。傷病手当金の申請書には、医師が記入する専用の欄があります。

診断書には、うつ病、適応障害、パニック障害などの具体的な病名が記載されます。また、その病気によって日常生活や仕事にどのような支障があるかも記載されることがあります。

労務不能の期間については、医師が患者の状態を診察して判断します。初回は1ヶ月程度の期間を設定し、その後の経過を見ながら延長するのが一般的です。

診断書の作成には、医師との信頼関係が重要です。自分の症状や困っていることを正直に伝え、医師に正確な状態を理解してもらいましょう。無理をして症状を軽く伝えると、適切な診断が受けられません。

適応障害やパニック障害も対象

うつ病だけでなく、適応障害、パニック障害、不安障害なども給付金の対象となります。精神疾患全般が対象となると考えてよいでしょう。

適応障害は、ストレスの原因が明確で、そのストレスに適応できないことで症状が現れる疾患です。職場環境や人間関係が原因で発症することも多く、労務不能と判断されることがあります。

パニック障害は、突然の強い不安や恐怖に襲われる疾患です。通勤中や職場でパニック発作が起きると、仕事を続けることが困難になります。このような場合も給付金の対象となります。

その他、統合失調症、双極性障害、強迫性障害など、さまざまな精神疾患が対象となります。自分の症状が給付の対象になるかどうかは、医師に相談して確認しましょう。

社会保険給付金制度の申請手順と必要書類【条件を満たした対象者向け】

条件を満たしていることが確認できたら、実際の申請手順を理解しましょう。スムーズに手続きを進めるための流れを説明します。

申請の流れを確認する

傷病手当金の申請は、基本的に自分で行う必要があります。申請書は、加入している健康保険組合または協会けんぽのウェブサイトからダウンロードできます。

申請書には、本人が記入する欄、事業主が記入する欄、医師が記入する欄があります。それぞれの欄を適切に記入し、健康保険組合に提出します。

失業保険の申請は、退職後にハローワークで行います。離職票を持参して、求職の申し込みをすることで手続きが始まります。傷病手当金を受給している場合は、受給期間の延長申請も併せて行いましょう。

申請から給付までには、一定の審査期間があります。書類に不備があると手続きが遅れるため、記入漏れや添付書類の不足がないように注意しましょう。

必要な書類を準備する

傷病手当金の申請には、健康保険傷病手当金支給申請書、医師の意見書、本人確認書類などが必要です。申請書は健康保険組合から取り寄せるか、ウェブサイトからダウンロードします。

退職後に申請する場合は、退職証明書や離職票のコピーが必要になることもあります。また、振込先の口座情報がわかるものも用意しておきましょう。

失業保険の申請には、離職票、マイナンバーカード(または通知カードと身分証明書)、証明写真、印鑑、預金通帳などが必要です。ハローワークに行く前に準備しておくとスムーズです。

書類の準備には時間がかかることもあります。特に医師の意見書は、診察を受けてから発行までに数日かかる場合があります。余裕を持って準備を始めましょう。

医師の診断書を取得する

医師の診断書は、傷病手当金申請の中核となる書類です。主治医に診察を受け、傷病手当金の申請をしたい旨を伝えて、診断書を作成してもらいます。

診断書の作成には、通常数千円の費用がかかります。健康保険は適用されないため、自己負担となりますが、給付金を受け取るために必要な経費です。

医師に診断書を依頼する際は、労務不能であることを明確に伝えましょう。仕事に支障がある具体的な症状や、日常生活での困難などを詳しく説明することが大切です。

継続して傷病手当金を受給する場合は、定期的に診断書を更新する必要があります。1ヶ月ごと、または健康保険組合が指定する期間ごとに医師の診察を受け、診断書を提出します。

申請のタイミング

傷病手当金の申請は、労務不能期間が終了した後に行うのが一般的です。例えば、1ヶ月間休んだ場合、その1ヶ月が終わってから申請書を提出します。

ただし、長期間休む場合は、1ヶ月ごとに申請することも可能です。毎月申請することで、定期的に給付金を受け取ることができます。

失業保険の申請は、退職後できるだけ早く行うことが推奨されます。ハローワークでの手続きが遅れると、その分給付開始も遅れてしまいます。

傷病手当金を受給している場合は、失業保険の受給期間延長申請を忘れずに行いましょう。この申請は、退職後30日を過ぎてから1ヶ月以内に行う必要があります。タイミングを逃さないように注意してください。

申請後の審査期間

傷病手当金の申請から支給までは、通常2週間から1ヶ月程度かかります。健康保険組合によって審査期間は異なりますが、書類に不備がなければスムーズに進みます。

審査では、申請内容が正しいか、支給条件を満たしているかなどが確認されます。疑問点があれば、健康保険組合から連絡が来ることもあります。

失業保険の場合、自己都合退職では申請から約2ヶ月から3ヶ月後に最初の給付が始まります。会社都合退職や特定理由離職者の場合は、約1ヶ月後から給付が開始されます。

審査期間中は給付金がないため、生活費の準備が必要です。貯蓄や家族のサポートなど、審査期間を乗り切る方法を考えておきましょう。

社会保険給付金が受け取れない場合の条件と対象外のケース

すべての人が社会保険給付金を受け取れるわけではありません。受給できないケースについても理解しておきましょう。

社会保険に未加入だった場合

健康保険や雇用保険に加入していなかった場合は、給付金を受け取ることができません。これは最も基本的な条件であり、加入していないと対象外となります。

個人事業主やフリーランスの方は、国民健康保険に加入していることが多いですが、国民健康保険には傷病手当金の制度がありません。また、雇用保険にも加入していないため、失業保険も受け取れません。

アルバイトやパートの方で、労働時間が短く社会保険の加入条件を満たしていなかった場合も、給付金の対象外となります。自分の加入状況を確認することが重要です。

過去に会社員として働いていても、退職後に一定期間が経過してしまうと、給付を受けられなくなることがあります。退職後の手続きは早めに行いましょう。

加入期間が短い場合

社会保険の加入期間が短いと、給付金を受け取れない可能性があります。特に雇用保険は、一定期間の加入が必要です。

失業保険を受け取るには、原則として退職前の2年間で12ヶ月以上の被保険者期間が必要です。この条件を満たしていないと、失業保険は受給できません。

傷病手当金については、加入期間の条件は比較的緩やかですが、退職後も継続して受給するには、退職日まで継続して1年以上加入していることが望ましいとされています。

転職したばかりの方や、短期間の雇用だった方は、加入期間が足りない可能性があります。自分の加入期間をよく確認しましょう。

個人事業主やフリーランスの場合

個人事業主やフリーランスは、基本的に社会保険給付金の対象外です。会社員向けの健康保険や雇用保険に加入していないためです。

個人事業主は国民健康保険に加入していますが、国民健康保険には傷病手当金の制度がありません。また、雇用保険にも加入していないため、失業保険も受け取れません。

ただし、新型コロナウイルス感染症の影響で、一時的に国民健康保険でも傷病手当金が支給された例外的なケースがありました。今後も同様の措置が取られる可能性はゼロではありません。

個人事業主の方が病気やケガで働けなくなった場合は、民間の所得補償保険などを活用する方法があります。公的な制度が利用できない分、自衛策を考えておくことが大切です。

公務員の場合

前述のとおり、公務員は一般的な社会保険給付金制度の対象外です。公務員は共済組合に加入しており、独自の給付制度を利用します。

公務員には雇用保険がないため、退職後に失業保険を受け取ることはできません。ただし、共済組合からの給付や、充実した休職制度など、公務員ならではの支援体制があります。

公務員から民間企業に転職した場合は、転職後の勤務先で社会保険に加入することになります。その時点から、一般的な社会保険給付金制度の対象となります。

自分がどの制度の対象なのかを正しく理解し、適切な支援を受けられるように準備しておきましょう。

既に退職後時間が経過している場合

退職後に長期間経過してしまうと、給付金を受け取れなくなる可能性があります。傷病手当金にも失業保険にも、それぞれ申請期限があります。

傷病手当金の申請期限は、支給対象期間の翌日から2年以内です。期限を過ぎると、時効により請求できなくなります。退職後でも申請は可能ですが、早めに手続きすることが重要です。

失業保険の受給期間は、原則として退職日の翌日から1年間です。この期間内に受給手続きを完了しないと、給付を受けられなくなります。病気などで受給期間を延長していた場合でも、最長4年が限度です。

既に退職してから時間が経っている方でも、期限内であれば申請できる可能性があります。諦めずに、まずは健康保険組合やハローワークに相談してみましょう。

社会保険給付金制度に関するよくある質問【公務員・自己都合・対象者の疑問】

社会保険給付金制度について、多くの方が疑問に思う点をまとめました。ここでは、よくある質問とその回答を紹介します。

パートやアルバイトでも対象者になれる?

パートやアルバイトでも、社会保険に加入していれば対象者になれます。雇用形態ではなく、保険の加入状況が重要です。

社会保険の加入条件は、週の労働時間が20時間以上で、月額賃金が8.8万円以上、雇用期間が2ヶ月を超える見込みなどの条件を満たす場合です。これらの条件を満たしていれば、パートやアルバイトでも社会保険に加入できます。

加入している場合は、正社員と同じように傷病手当金や失業保険を受け取ることができます。給料明細で保険料が天引きされているかを確認しましょう。

短時間労働で社会保険に加入していない場合は、給給付金の対象外となります。自分の雇用条件と保険加入状況をよく確認することが大切です。

退職後すぐに申請しないとダメ?

退職後すぐに申請しなくても、期限内であれば申請可能です。ただし、早めに申請することをおすすめします。

傷病手当金は、支給対象期間の翌日から2年以内であれば申請できます。しかし、退職後時間が経つと、病気と退職の関連性を証明しにくくなる可能性があります。

失業保険については、退職後できるだけ早くハローワークで手続きをすることが推奨されます。手続きが遅れると、その分給付開始も遅れてしまいます。

既に退職してしまった方でも、諦めずに申請してみる価値はあります。まずは健康保険組合やハローワークに相談してみましょう。

受給中にアルバイトはできる?

傷病手当金を受給中は、基本的にアルバイトはできません。アルバイトができる状態であれば、労務不能とは認められないためです。

傷病手当金は、病気やケガで働けない状態の人を支援する制度です。アルバイトをしていることが発覚すると、給付が停止される可能性があります。

失業保険の場合は、週20時間未満の短時間アルバイトであれば、申告することで受給を継続できることがあります。ただし、収入額によっては減額される場合があります。

受給中の就労については、必ず健康保険組合やハローワークに相談して、ルールを確認しましょう。無断でアルバイトをすると、不正受給とみなされる可能性があります。

再就職したら給付金はどうなる?

再就職した場合は、給付金の受給は停止されます。傷病手当金も失業保険も、働けない状態や失業状態の人を支援する制度だからです。

ただし、再就職先でも同じ病気が原因で働けなくなった場合は、新たな勤務先の健康保険で傷病手当金を申請できる可能性があります。条件を満たせば、再度受給できることがあります。

失業保険については、再就職が決まったことをハローワークに報告する必要があります。条件を満たせば、再就職手当という一時金を受け取れることもあります。

再就職を考えている場合は、給付金への影響を理解した上で、適切に手続きを進めましょう。不明な点は、健康保険組合やハローワークに相談することをおすすめします。

サポート業者を使うべき?

社会保険給付金の申請をサポートする業者が存在しますが、必ずしも利用する必要はありません。基本的な手続きは自分で行うこともできます。

サポート業者を利用するメリットは、専門的な知識を持つスタッフが手続きをサポートしてくれることです。書類の作成方法や申請のタイミングなど、細かい部分までアドバイスを受けられます。

一方、サポート料として数万円から数十万円の費用がかかることがデメリットです。給付金の一部を手数料として支払う形式の業者もあります。

自分で手続きをする自信がある方や、費用を抑えたい方は、健康保険組合やハローワークの窓口で直接相談することをおすすめします。公的機関でも丁寧に説明してもらえます。サポート業者を利用する場合は、信頼できる業者かどうかをよく確認しましょう。

まとめ:社会保険給付金の条件と対象者を確認して公務員や自己都合退職でも受給を検討しよう

社会保険給付金制度は、病気やケガで働けなくなった会社員を支援する重要な制度です。条件を満たせば、自己都合退職でも受給することができます。

受給の条件として、健康保険と雇用保険に加入していること、医師の診断書があること、労務不能と認められることが必要です。これらの条件を満たしている対象者であれば、誰でも給付金を受け取る権利があります。

公務員の方は一般的な社会保険給付金制度の対象外ですが、共済組合による独自の給付制度があります。また、うつ病などの精神疾患も給付の対象となるため、心身の不調で悩んでいる方は制度の利用を検討してみましょう。

申請には医師の診断書や各種書類が必要です。退職前から準備を始めることで、スムーズに受給できる可能性が高まります。自分が対象者に当てはまるかどうかを確認し、条件を満たしているなら積極的に制度を活用しましょう。社会保険給付金制度を正しく理解し、退職後の生活を安定させる一助としてください。

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